🌿植物と共にある循環する暮らし・・・フィトテラピー
7月に入り、夏本番となりましたがいかがお過ごしでしょうか?
例年このくらいの時期から本格的に気温がぐっと上がっていきますが、私が住むヨーロッパは6月の後半に熱波が押し寄せ、毎日40度前後という猛暑日が続きました。
私は14年ほどオーストリアに住んでいますが、40度を超えた夏は今回で2回目で、これほど長く続いたのは初めてとなりました。

夏が終わるまで何度かこの波が来るのではないかと思いますが、太陽が21時頃まで落ちないオーストリアでは、気温も22時になっても32度ほどをキープ。クーラーは主流ではないため扇風機はどこも売り切れで、ついに私も知人からポータブル式のクーラーを借りて設置したのでした。
こんなに暑い日々が続くと、さすがに心も体もだいぶ疲れてきますよね。そんな時にはとにかく冷たいもので体を冷やそうとするもの。私もアイスや冷水で外からも中からも冷やそうとしましたが、実は逆効果で、冷やせば冷やすほど体は体温をあげようとし、自律神経も乱れやすくなってしまうのです。なのでできるだけ飲むものも常温に近いものの方が体にはよく、シャワーも冷水ではなく通常のお湯で浴びるのが推奨されているのです。
また、クーラーや扇風機にずっと当たっていると部分的に冷えてしまい、朝目覚めると体が痛い、なんてこともありますよね。こういう時にもできるだけ患部を冷さず、温かい湯船につかる方が治りが早くなります。そこで今回はより血液の巡りを良くし、夏の冷えや体の疲れを癒してくれる自然なケアをご紹介したいと思います。
体を癒す入浴
お風呂に入ることは昔から体に様々なメリットがあるとして、受け継がれてきた文化の一つでもあります。特に日本では1500年も前から行われていたと言われ、それには病気や穢れからの浄化という意味が込められていました。薬草や香料を入れた「蒸し風呂」が主流であった時代もあり、その後公衆浴場、そして各家庭に設置されるユニットバスという形で進化を遂げてきました。
温泉や公衆浴場でお湯に浸かるという文化はもちろん日本だけでなく、古代ローマやギリシャ、また中国でもコミュニケーションの場、そして病気治癒のための習慣として根付いていたと言われています。特に温泉から出るミネラルや海水が傷の治癒に役立ち、筋肉の緊張を緩めてくれるということが発見されてからは、岩塩や海塩の抽出物をお湯に溶かしてお風呂に入るということが行われるようになりました。ドイツのセバスチャン・クナイプという神父も岩塩とハーブを組み合わせることによる心身への効果を提唱しており、これが後のバスソルトの原型になったとも言われています。

日本の土地は特にミネラルを多く含み、温泉地も多いことから、各家庭で「バスソルト」を使って入浴するという形はやや最近になってヨーロッパから入ってきたものですが、近年では特にエプソムソルトや海塩をお風呂に入れてバスタイムを楽しむということが当たり前になってきました。では塩には実際にどのような効果があるのか、またどのような塩を選ぶと良いのかを見ていきましょう。
バスソルトにおすすめの塩
塩が体に与えるいい影響はよく知られていますが、バスソルトとして利用する場合には、主に血流を良くする、体をきれいにする、肌の保湿、筋肉の緊張を緩める、などが期待されます。バスソルトに使われる塩にはそれぞれマグネシウムが多く含まれており、外用としては経皮吸収により、皮膚の炎症や筋肉痛、肩こり、神経の苛立ちなどがある時におすすめです。
また、マグネシウムにも種類があるので、どの塩に何が含まれているかを知ると利用しやすくなると思います。
・エプソムソルト:硫酸マグネシウムが主成分で塩分を含みません。血流を良くし体を温めてくれます。また皮膚の乾燥を防ぎ、自律神経のバランスを整えてくれます。
・死海の塩:塩化マグネシウムや塩化カリウムが主成分です。塩分が少なく、マグネシウムが多いことから肌の調子を整え、保湿を促してくれます。肩こりや冷えによる筋肉の痛みなどにも有効です。

・岩塩(ヒマラヤなど)・海の塩:98%以上が塩化ナトリウムですが、その他マグネシウムやカルシウム、鉄分なども含みミネラルが豊富です。発汗作用が強く、デトックスや体を冷えから守るのに役立ちます。肌も引き締めてくれます。
バスソルトでリラックスタイム
1日の終わりにリラックスタイムとしてバスソルトを使いたい時には、上記のような塩だけを約50gほど入れても良いですが、塩にエッセンシャルオイルを混ぜると香りの作用も加わり、より心地よいひと時になります。1回分の50gで作る場合には、瓶にお好みの塩を入れ、精油を5滴ほど入れて良く振って混ぜてからお湯に入れてお使いください。リラクゼーションにはローズ、サンダルウッド、ゼラニウム、ラベンダーといった香りがおすすめです。保湿効果を高めたい場合には、塩と精油にホホバオイルなどの植物油を大さじ1-2ほど入れてみてください。
また、オーストリアにはシモフリマツというマツ科の木から採れる精油があります。その香りには心拍数を落ち着け、心と体に深いリラクゼーションをもたらす働きがあるとして知られ、バスソルトにも用いられます。

シモフリマツの針葉がちりばめられ、トウヒ、モミを含む3種類の精油が森の中にいるような心地よい感覚を作り出してくれます。ドイツ語で森林浴を意味する「ヴァルトバーデン」と名付けられたこのバスソルトは、寝る前のゆったりとしたい時間にお風呂やフットバスとして使うことで、気持ち良い寝入りへと導いてくれることでしょう。
心身の疲れ、体の冷えに、ぜひお試しください。
🌿マリアス ビオ ヴァルトバーデン
🌿マリアス ビオ シモフリマツ
AMPP メディカルフィトテラピスト
Elisabeth.M

