浄化のハーブ　ネトル

2023年6月22日

🌿植物と共にある循環する暮らし・・・フィトテラピー

皆さんはイラクサ（刺草）という植物の名前を聞いたことがありますか？私は小さい頃よく白鳥の王子というアンデルセンの童話をアニメで見ていたのですが、白鳥にされてしまった6人の王子様の呪いを解くためにイラクサで肌着を編む、というシーンで初めてイラクサという植物の存在を知りました。イラクサは「ネトル」の名で広く知られ、特にヨーロッパではハーブティーとしてよくて飲まれています。物語の中では棘のある痛みをもたらす植物として描かれていますが、今回はそんなネトルのハーブとしての魅力をお伝えします。

ネトルの歴史と効能

先日オーストリアの田舎を散歩していると、偶然ネトルを見つけました。見かけはシソの葉と似ていますが、ネトルの葉には細かい毛のような棘があり、素手で触れると痛みを伴います。栽培の際は厚手の手袋をし、更に加熱することにより問題がなくなります。

ネトルの歴史は古く、紀元前から布地を織るために使われてきたと言われています。ネトルの繊維は非常に強いことから重要な繊維植物の1つとして扱われてきました。そしてネトルの薬用効果というのも昔から認められ、様々な場面で利用されてきました。

ネトルの葉には主にビタミンB、C、ベータカロテン、葉酸、鉄分、マグネシウムといったビタミン・ミネラルに加え、タンニン、クロロフィルやフラボノイドなどが含まれています。これらは体に溜まった老廃物の排泄を促す、痛みを和らげる、血液をきれいにする、アレルギーや花粉症の緩和、造血といった様々な効能が期待されます。特に浄化作用に優れ、体を中からきれいにしたい時におすすめです。

またネトルのエキスは肌のpHバランスを整え、汗の生産を抑えてくれることからスキンケアやヘアケアとしても有効です。