🌿植物と共にある循環する暮らし・・・フィトテラピー
こんにちは。
お盆休みを前に、いかがお過ごしでしょうか。
7月のブログでは、暑い夏ほど体を温めることが大切であることを「入浴法」と共にお伝えしましたが、やはり体を冷やす頻度が増えたり、疲れによって免疫がバランスを乱しているせいか、周りでも夏風邪を引いたり咳き込んでいる人を見かけるようになりました。夏風邪は意外と治りにくいもの。喉がイガイガしたり、咳が出たり、嫌なものですよね。そんな時にはハーブティーで喉を潤すのがおすすめですが、今回はあまり登場したことのない「甘草」という風邪や痛みに古くから使われてきた薬草についてみてみたいと思います。
甘みのある薬草「甘草」

漢方薬を使ったことのある方は一度は聞いたことのある植物かもしれません。西アジアから地中海辺りを原産としている甘草は「リコリス」とも呼ばれ、中国では2000年も前から伝統的な医薬品の一つとして利用されてきました。古代ギリシャやエジプトでも甘草を水に浸し、飲み物としても使われていたと言われています。
大きな特徴は、その漢字からも分かるように甘いことです。甘草の根っこの部分にはグリチルリチン酸という甘みをもたらす成分が含まれており、その甘みは砂糖の50-100倍とも言われることから、漢方薬だけでなく、飲み物やお菓子の甘味料としても用いられています。
私が住むオーストリアでも甘草を使った有名なお菓子があります。

これはラクリッツと呼ばれるお菓子で、甘草やアニスなどが含まれています。また、フィンランドや北欧発祥のサルミアッキというキャンディーは甘草と塩化アンモニウムで作られているもので、世界一まずいお菓子としても知られています。その理由は独特な甘みとゴムのような風味。しかしながら、このキャンディー自体はもともと咳や喉の痛みを抑えるための医薬品として作られたのでした。
その効能をもたらすのが、まさに甘みのもとであるグリチルリチン酸。甘いだけでなく、炎症を鎮めたり、痛みを和らげたりする働きに優れており、喉風邪や胃の痛みにも漢方薬やハーブティーとして使用すると効果的です。また抗炎症薬であるステロイドと化学的な構造が似ていることから、スキンケアにも使われることがあります。そんな甘草は、大量に取り込むとむくみや高血圧の原因にもなることが分かっているため、ハーブティーとしては添加される形での利用の方がメインになります。
甘草をハーブティーに添えて

〇喉や咳がメインの風邪に(カップ1杯分)
エルダーフラワー、カモミールなどのハーブ小さじ1-2をカップに入れ、甘草を一つまみ入れ、熱湯を注いで5分ほど蒸らして1日一杯を飲みます。
〇夏の暑い時に(カップ1杯分)
ローズヒップやハイビスカスは夏にスッキリとさせてくれる種類のハーブティーですが、酸味が強いため甘草を少し加えるとより飲みやすくなります。冷やして飲む場合にはローズヒップとハイビスカスを足して小さじ1になるくらいにし、甘草を一つまみ加えて熱湯を入れて5-10分蒸らします。冷めたら冷蔵庫で保存し、次の日に夏のドリンクとしてお楽しみください。
🌿甘草(リコリス)を含むSONNENTORのハーブティー
AMPP メディカルフィトテラピスト
Elisabeth.M

