肌にも使えるハーブティー

肌にも使えるハーブティー

🌿植物と共にある循環する暮らし・・・フィトテラピー 


6月は雨が多く、なま暖かくジメジメとした日が続くことで体調に変化を感じる人もきっといるのではないかと思います。特に肌は空気に最も触れる部分であるため、気候により皮脂の分泌が増えたり、ニキビができやすかったりすることがあります。そんな時にはいろいろとケアを増やしたり使っている製品を変えたりするのではなく、シンプルにケアをして自然に良くなるのを待つことで良くなることがあります。そのシンプルなケアとして有効なのが、ハーブティーです。ハーブティーは飲んで効能を楽しむことの方がよく知られていますが、微量にお湯に溶け出したエッセンシャルオイルはマイルドで、肌トラブルにも役立ちます。今回は特にスキンケアに優れたハーブティーとその使い方をご紹介します。



カモミール




「フィトテラピーの手帳から」でも何度も紹介してきたカモミール。5月、6月頃に花をきれいに咲かせます。
カモミールは昔から薬草として使われており、古代ギリシャ人は既に紀元前から、風邪や胃腸トラブルだけでなく、皮膚病やできものなどに対してもカモミールを用いて治療をしていたと言います。 また古代エジプトでも同様に、怪我や歯茎の腫れにカモミールの花から抽出したエキスが使われていました。その理由は、カモミールに含まれる成分が特に皮膚の炎症を抑えてくれる働きに優れているからなのです。

カモミールの花の精油に含まれるα-ビサボロールという少し甘い香りを放つ成分には、抗菌作用に加え、肌に落ち着きを与えてくれる作用があります。そしてカマズレンというカモミールを代表するもう一つの成分は、炎症を鎮め、傷の治りを促してくれる作用に長けています。このためカモミールは、ハーブティー、エッセンシャルオイル、ハーブウォーターといった様々な形でスキンケアに用いられています。

ハーブティーは、熱湯が注がれると精油やタンニン、フラボノイド等が微量溶け出します。これは肌にとっても刺激が少なく非常に有益であるため、日々の洗顔やフェイスウォーターとして、またニキビ対策にもおすすめです。

〇日頃のスキンケアに
小さじ1のカモミールティーに150mの熱湯を注ぎ、10分置きます。その後茶葉を取り出したら冷やします。洗顔後にフェイスウォーターとしてお使いください。香りがよく、肌のバランスを整えてくれます。冷蔵庫で2-3日保管することができます。

〇肌トラブルに



小さじ1のカモミールティーに熱湯を100ml注ぎます。10分置いてその後冷ましたら、30mlのリンゴ酢を注ぎ、混ぜたら遮光瓶に入れます。洗顔後にコットンパッドなどで気になる部分に塗布してみてください。カモミールに加え、リンゴ酢も殺菌作用に優れていることから、肌トラブルにおすすめです。1週間ほどで使い切ってください。




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カレンデュラ




カレンデュラは元々地中海地方が原産とされる植物で、ポットマリーゴールドやキンセンカという名前でも知られています。古代から美しさや優雅さをもたらすと信じられており、肌や髪の毛のケア、また傷の手当などに用いられてきました。カレンデュラは12世紀になると薬草として認められ、修道女であり自然療法の先駆者でもあるヒルデガルド・フォン・ビンゲンは自らの著書にその皮膚への効果を記しました。

カレンデュラにはカロテノイドフラボノイドを多く含むことから、抗酸化作用にとても優れていることが分かります。特にカロテノイドは皮膚の血行を促進し、紫外線などによる肌の老化を防いだりや傷の回復を促してくれる働きに優れています。カレンデュラに含まれる粘液質も、肌や粘膜にできた傷に保護膜を作り、治りを速めてくれます。このことから、ヨーロッパではカレンデュラは乾燥させた花びらをオイルやアルコールに浸出させたり、それを用いてクリームやバームを作り、肌のためのSOSとして常備している家庭が多くあります。

〇湿疹や傷に 




カレンデュラティーを熱湯で殺菌した蓋つきの瓶に入れ、サンフラワーオイルなどコールドプレスされたオイルを浸るまで入れ、蓋をして3-4週間エキスを浸出させます(光が当たらないようアルミホイルなどで覆うと良い)。その際、カレンデュラが完全にオイルに浸っていることを確認し、定期的にゆすってください。最後にオイルをコーヒーフィルタなどで濾過し、患部に付けて使います。

〇口内炎や口腔ケアに
カレンデュラティー小さじ1に150mlの熱湯を注ぎ10分ほど置きます。その後茶葉を取り除いて冷やしたら、口に含んでうがいをしてください。


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ラベンダー




ラベンダーのエッセンシャルオイルは5月のブログでも紹介しましたが、元来
地中海地方が原産で、岩が多い場所や乾燥した斜面に自生しています。ラベンダーは2500年以上も前からミイラの防腐剤や香水として使用されてきました。また心と体に深いリラクゼーションをもたらしたり、肌の炎症を鎮めてくれる働きに優れていることから、バスタイム、スキンケア、ヘアケアなど様々な場面で利用されています。

ラベンダーの花を乾燥させて作るラベンダーティーには、リナロール酢酸リナリルと言った肌に落ち着きをもたらしてくれるエッセンシャルオイルだけでなく、肌を引き締めてくれるタンニンという成分も含まれています。そのためラベンダーティーとして飲むだけでなく、化粧水として、日焼け後や虫刺されのケアとして、また入浴剤として利用するのもとてもおすすめです。


〇入浴剤として
50gのラベンダーティーに1Lの熱湯を注ぎ、15分ほど蒸らします。その後茶葉を取り除き、お風呂のお湯に入れてお楽しみください。

〇日焼け後のケアに
ラベンダーティー大さじ1とカモミールティー大さじ1に500mlの熱湯を注ぎ、20分ほど蒸らします。その後室温で冷やしてから冷蔵庫に1時間ほど入れ、きれいなタオルをラベンダーとカモミールのブレンドに浸して絞り、患部に乗せて冷やしてください。温まってきたらもう一度タオルを濡らしてお使いください。


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AMPP メディカルフィトテラピスト

Elisabeth.M

 

参考文献

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