自然が作り出す虫よけアロマ
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🌿植物と共にある循環する暮らし・・・フィトテラピー
夏には涼しさを求め、森や水辺に行く機会が多くなりますが、そうすると気になるのが蚊やブヨによる虫刺され。市販の虫よけスプレーを使うこともできますが、肌や体のことを考えるとやはり自然素材でできたものの方がいいですよね。
フィトテラピーの要素の1つとしてエッセンシャルオイルがありますが、この中には実は虫が嫌う香りを発するものがあります。例えばゼラニウムやレモンユーカリ、ペパーミントなど。これらのエッセンシャルオイルにはどのような作用があり、どんな虫に対して有効なのでしょうか。エッセンシャルオイルの特徴を見ながら、虫よけスプレーの作り方をご紹介します。
ゼラニウム
6月のブログでもご紹介したゼラニウムは、南アフリカ原産のテンジクアオイ属に属する花で、バラのような甘い香りがすることからローズゼラニウムとも呼ばれています。ゼラニウムのエッセンシャルオイルは花や葉から水蒸気蒸留法で抽出され、特に自律神経や女性ホルモンの調和をもたらす香りとして度々用いられています。そんなゼラニウムの香りにはローズのエッセンシャルオイルにも含まれている成分がありますが、中でもシトロネロールという成分には虫よけ効果や防虫作用があるとされています。これにより、ゼラニウムは虫よけスプレーに入れるエッセンシャルオイルの1つとして選ばれることが多くあります。
レモンユーカリ
レモンユーカリはオーストラリアやブラジル、中国等が原産国のフトモモ科の植物です。ユーカリには600以上の種類があるとされていますが、レモンユーカリは中でも爽やかな柑橘系の香りがすることで知られています。エッセンシャルオイルとしてはユーカリグロブルスやユーカリラジアタ等がよく使われますが、レモンユーカリにはこれらに含まれているユーカリプトールという薬のような独特な香りがする成分がなく、シトロネラールという成分が9割近くを占めています。このシトロネラールは炎症を抑えたり痛みを和らげたりする作用の他に、虫やダニを近づけないようにする昆虫忌避作用があるという特徴もあります。
ペパーミント
スッキリとした香りや風味が印象的なペパーミント。ハーブティーとして飲まれる機会が多いですが、ペパーミントのエッセンシャルオイルは水蒸気蒸留法で葉から抽出されます。スーッとした爽快感をもたらすメントールは、ペパーミントの主要成分の1つであり、抗炎症作用、抗菌作用の他に、虫を寄せ付けない作用もあります。これらの効果により、ペパーミントは特に夏に利用される機会が多いエッセンシャルオイルとなっています。
虫よけスプレーの作り方
~材料 50ml (2%)~
・精製水 45ml
・ウォッカ/無水エタノール 5ml
・ゼラニウム 3滴
・ユーカリレモン 3滴
・ペパーミント 1滴
・ラベンダー 3滴(スキンケアとして)
~作り方~
50mlの遮光瓶を用意し、熱湯殺菌します。冷めたらウォッカ又は無水エタノールを5ml入れ、そこにエッセンシャルオイルを入れていきます。最後に精製水を45ml加え、蓋を閉めてよく振ったら完成です。
手作りの虫よけスプレーで快適な夏をお過ごしください!
AMPP メディカルフィトテラピスト
Elisabeth.M