心身の深いリラックスに ラベンダー
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ラベンダーと聞くと、フローラルな香りが思い浮かんだり、あるいは落ち着きをもたらすハーブという想像をする方も多いのではないでしょうか。
ラベンダーにはスパイクラベンダーやラバンジンなど様々な種類がありますが、最もよく使われているのがLavandula angustifoliaという学名を持つ「真正」ラベンダーで、通常「ラベンダー」と呼ばれます。今回はラベンダーがなぜ心や体を「リラックス」させてくれるのか、またその他にはどのような使い方があるのかを実体験を交えながらご紹介します。
ラベンダーを代表する成分
南フランス、特にプロヴァンス地方がその産地として有名なラベンダーですが、標高の高い環境の厳しい地域で育ったものほど香りが強く、ラベンダー特有の有効成分もきちんと含有されていると言われています。ラベンダーの花びらはハーブティーやスパイスとしても使われますが、香りが強いことからエッセンシャルオイルとしての利用の方が一般的かもしれません。
水蒸気蒸留法で丁寧に抽出されるエッセンシャルオイルは、ラベンダーの花と葉が約150-170kgに対して1リットル。希少なオイルであることがよく分かります。
そしてこのラベンダーのエッセンシャルオイルに含まれる代表的な芳香成分として挙げられるのが、リナロールと酢酸リナリルです。様々な芳香成分が混ざり合って香るエッセンシャルオイルですが、ラベンダーの場合には、この2つの成分の分量によって品質が決まるとも言われます。これらの成分は一緒に含まれていることが多く、ベルガモットやクラリセージなどにも見ることができます。
リナロールは心を落ち着かせたり、不安を癒してくれる働きの他、抗菌作用にも優れています。また、酢酸リナリルも同様に心身の興奮を鎮めたり、痛みを落ち着けてくれる作用があります。ラベンダーにおいてはこの2つの成分が主役となり、香りを嗅ぐことで深いリラクゼーション効果や質の良い眠りを促してくれる働きが期待されます。
ラベンダーはスキンケアにおいても優秀なエッセンシャルオイルの1つです。特に殺菌作用や傷を癒す力に優れていることは昔からよく知られており、現在でも怪我や肌荒れ、ニキビなどに使われます。
エッセンシャルオイルの利用方法
ラベンダーの香りを楽しんだり心身のケアに使用するために、いくつかの方法をご紹介していきます。
☘️ラベンダーバス
まずエッセンシャルオイルが混ざりやすくなるために、塩(海塩か岩塩がおすすめ)大さじ3杯を蓋つきのガラス瓶に入れます。そこにラベンダーのエッセンシャルオイルを6滴入れ、蓋を閉めてよく振ります。お風呂のお湯を溜めたらそこに振りまくように入れてください。お風呂の中でゆっくり深呼吸をすると、とても心地よくなります。寝る前のリラクゼーションとスキンケアに、ぜひお楽しみください。
☘️マッサージオイル
疲れた体にマッサージをする時にもラベンダーはとてもおすすめです。遮光瓶に30mlの植物オイルを入れ、そこにラベンダーのエッセンシャルオイルを3滴、サンダルウッドを1滴、ダマスクローズを1滴入れます。1日置いたら、よく使う手や足、また凝りやすい肩や首元をこのオイルでマッサージしてあげると楽になるかもしれません。
☘️ニキビ傷や日焼けに
ニキビや炎症を起こした後の肌には、赤みや黒ずみが残りやすくなります。ラベンダーには瘢痕形成作用と言い、傷や傷跡を治す働きがあります。そのため赤みの残ってしまった部分に綿棒で直接エッセンシャルオイルを付けて治癒を早めるために使うのも効果的です。私も肌トラブルにはこのラベンダーを度々使いますが、傷の治りはとても早くなります。また日焼け後にはアロエベラジェル大さじ1にエッセンシャルオイルを1滴混ぜて使うと良いでしょう。
☘️ちょっとした痛みに
頭痛や耳の痛みが起こると、耐え難い時があります。私はストレスが多い時に起こる頭痛には、ラベンダーのエッセンシャルオイルを1,2滴ディフューザーに垂らして使います。心拍数が落ち着き安らいでくると、頭痛も自然に収まっていくことがあります。また、耳の痛みにはコットンにエッセンシャルオイルを1滴垂らし、耳の入り口に入れておくのもおすすめです。中耳炎の際に応急処置として試したところ、痛みが少し和らぐのを感じました。
このようにラベンダーには幅広い働きや使い方があります。いろいろと試しながら自分だけのレシピやブレンドを作るのもハーブの楽しみ方の1つかもしれません。
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AMPP メディカルフィトテラピスト
Elisabeth.M