自然から生まれた植物オイル
植物について学ぶようになってから、以前よりも更に食するものや肌に付けるものに気をつけるようになってきました。先日、基礎化粧品のコーナーを見て回っていた際、ふと以前受けたアロマテラピーの講習会で講師の先生が「肌に付けるならミネラルオイルは避けて植物オイルを選択して下さいね。」と言っていたのを思い出しました。
ミネラルオイルは石油を原料とした油で、例えばワセリンやパラフィンと表記されています。酸化しにくく安価でアレルギーも起こしにくいため、リップクリームやベビーオイル等、様々な化粧品の基材として使われます。皮膚に塗ると表面にフィルムを作り一見保湿されているように見えますが、皮膚が密封されてしまうと私たちの皮膚は呼吸ができなくなってしまい、本来皮膚が持つ自然な回復のプロセスが滞ってしまうこともあるのです。
反対に植物の種や実等から丁寧に抽出されたオイルは、種類による特徴や育った環境の中で作り出された有効成分を持ち合わせています。植物オイルは、皮膚呼吸を妨げずに水分の蒸発を防いでくれるだけでなく、植物が持つビタミンや脂肪酸、ミネラルによってダメージを受けた肌の回復を助けてくれる作用も期待できます。今回は私の経験も含めながら植物性オイル・ワックスを3種類紹介します。
🌿アルガンオイル 肌を若々しく保たせてくれる
アルガンオイルはモロッコでのみ育つアルガンツリーの実の種子から採れるオイルです。世界で最も古い木の1つにも数えられ、約450年生息しているものもあるそうです。オイルは実の中にある核を丁寧に圧搾・濾過して作られています。
アルガンオイルは香ばしい香りがするサラサラとしたオイルでよく浸透します。抗酸化成分としてケア商品にはよく配合されているビタミンEや、オレイン酸、リノール酸といった不飽和脂肪酸（常温で液状）が 豊富に含まれているため、乾燥による肌のダメージや年齢肌に対して働きかけてくれます。
洗顔後の水分が残っている時、もしくは水溶液で皮膚が潤っている時にアルガンオイルを塗ることで、水分を程よく保つことができます。
🌿ホホバオイル あらゆる肌質に
ホホバオイルは北アメリカの砂漠地帯に育つホホバという低木の種子を圧搾して作られます。未精製のホホバオイルは黄金色で、粘性が低いのも特徴です。
ホホバオイルに多く含まれるワックスエステルは、人間の皮脂と似ている成分であるためとても相性が良いとされ、肌に潤いも保たせてくれます。 また、ホホバオイルは熱に強く、非常に酸化しにくいオイルとしても知られていますが、これはアルガンオイルと同様に、ホホバオイルにもビタミン類が多く含まれていることによります。これにより敏感肌や乾燥肌、オイリー肌など、様々な肌質に作用を期待することができます。日焼けの前後にもおすすめです。
ホホバオイルはそれ自体が保湿能力に優れたオイルですが、アルガンオイルと同様に皮膚に水分が残っている状態の時に塗ることで水分の蒸発を抑えることができます。
ココナッツオイル 乾燥しやすい肌に
ココナッツオイルは、食用、化粧品、歯磨き粉等として、最もいろんな場面で使われているオイルの1つです。東南アジアが原産のココナッツの実の皮をむき、白い果肉を細かくして乾燥させたものから圧搾、精製して作られます。飽和脂肪酸（常温で固形）やビタミンEを含むオイルで、酸化しにくいことも特徴です。
ココナッツオイルの成分の中には、ラウリン酸という菌に対して、また炎症に対して効果の期待できる脂肪酸が含まれていることから、肌荒れやアフターサンケアとしておすすめです。また、植物性オイルの中でも冷やすという特徴を持つことから、痒みにも適しています。一度、炎症部位に植物オイルを塗布するという実験をしたことがありますが、ココナッツオイルのみ痒みが起こりませんでした。
油分の多いココナッツオイルは水分の蒸発を防いでくれるため、特に乾燥しやすい肌に適しています。潤った状態で肌にオイルを塗布すると乾燥が起こりにくくなります。頭皮をマッサージしたりヘアケアに使うのも良いでしょう。ただし、毛穴の塞ぎやすさを示すコメドジェニック指数がやや高いオイルであるため、オイリーな肌質にはアルガンオイルやホホバオイルがおすすめです。
〇植物オイルを使う前に
皮膚は吸収や排泄を担う最大の器官でもあります。薬品の残留がないようにオーガニック品質のものを選ぶことをおすすめします。ティームセブンジャパンが扱うマリアスのケア商品は全てオーストリアの厳しいオーガニック認定を受けています。
植物オイルは刺激が起こりにくいオイルですが、ご使用前に腕の柔らかい部分に塗布し、パッチテストを行ってアレルギーが起こらないか確認をしてからお使いください。
🌹MARiASのおすすめケアアイテム
・アルガンオイル
・フェイスクリーム ピュア（ホホバオイル配合）
・ベビーオイル（ココナッツオイル配合）
AMPP メディカルフィトテラピスト
Elisabeth.M