自然素材が導く眠り

夏の日差しのジリジリとした暑さに、人が心地よいと思う環境は案外限られているなと感じます。

気温や湿度の上下で体感も感情も変わり、それ以外にも香りや肌触りなど、さまざまな外的要因の変化で、簡単に自律神経は乱れて不安になったりイライラしたりするものですが、その逆に快適な環境が保たれていると心身が安定します。

寝ている間のこと

眠っている間も同じことが起きています。 室温や寝床環境の変化、ムレや静電気などは見えないストレスを与え続けます。身体が本能的に心地よいと感じる環境を整えることは、自律神経は余計な働きをする必要がなくなり、深い休息へと向かいやすくなる、良質な睡眠への第一歩だと思うのです。

そこで、身の回りにある素材に目を向けてください。
化学繊維が多用されていないでしょうか。例えばリカバリーウエアなどの流行で特殊機能素材注目されていますが、ベースの素材は自然素材であるべきです。本来、自然界には環境を調整する仕組みが備わっているからです。

木や羊毛、綿といった自然素材には、湿気を吸ったり放出したりしながら、周囲の環境を穏やかに整える力があります。つまり、それらの素材自体が「呼吸」をしているのです。

なぜ自然素材であるべきか

本物の木に触れたときの安心感、羊毛に包まれたときの柔らかな温もり。自然素材の寝室には、人の感覚をゆっくりと解放してくれる力があります。

さらに、自然素材は優れた吸放湿性を持ち、寝床内の温度や湿度を穏やかに調整するため、蒸れにくく快適な睡眠環境をつくります。

寝具は一日の3分の1を預ける存在です。

化学素材や接着剤、合成樹脂を多用した製品ではなく、無垢材や天然繊維を主体とした環境を選ぶことは、「身体に余計な刺激を与えない」という意味でも価値があります。

触れ合う素材そのものを見直すこと。自然素材の力を暮らしの中に取り入れることは、身体が本来持つリズムを取り戻し、より深く心地よく眠るための土台になります。