苦味で消化を促進!春の植物
🌿植物と共にある循環する暮らし・・・フィトテラピー
こんにちは。
4月になり、緑がより深まって来ましたね。日本ではやはり桜が全国的に開花を迎え、お花見を楽しめるシーズンでもあると思います。桜以外にも、様々な植物がぐんぐんと成長している様子がうかがえます。特にこの季節はフキやタラの芽、ウドなど苦味の多い山菜が食卓に並んだりします。昔から春には苦味の強い食材が多いと言われてきましたが、一体なぜだろう、と疑問に思ったことはありませんか?植物には往々にして苦味を持っているものが多くありますが、今日は今の季節にぴったりな「春の植物」について苦味に着目しながら書いてみたいと思います。
春の植物と苦味

これは先日森を散歩していた時に花を咲かせていたタンポポ。タンポポと言えば苦味が強いと思い浮かべる方もいるかもしれませんが、サラダに入れたり、お茶にしたり、いろいろな使い方がありますよね。「フィトテラピーの手帳から」ではこれまでも何度か植物の身を守る成分について書いてきましたが、苦味成分もまさにその一つ。
植物は育つところから移動をすることができないため、動物や病原菌、天候の悪条件から生き延びるために苦味、酸味などを自ら作り出しています。特に春は植物だけでなく、動物も活発に食料を探し始める時期でもあることから、より植物も身を守るための対策をしていると考えられています。これだけでなく、地面から素早く地上に出る新芽にはエネルギーをたくさん含む栄養素や苦味成分も蓄えられているのです。そのため生命のスタートでもある春の植物の苦味は、より一層インテンシブに感じられるのです。少し季節は戻りますが、春の七草に使われる食材にも苦味を含むものがありますよね。
苦味がもたらす作用

植物が生きていくためには欠かすことのできない苦味成分ですが、動物や私たち人間の健康サポートにもとても役立ってくれます。野生の動物は、冬に溜まった老廃物を排泄し、体を活動期に入るために春には大量に苦味のある植物を食べます。また人間の場合は、例えば食べ過ぎてしまった時。私が住むウィーンには、薬局やドラッグストアにも自然派のコーナーが設けられています。以前、胃もたれが続いた時にそういった薬局で相談すると、Kräutertropfen(訳:ハーブチンキ)をお勧めされました。かなり苦味の強いチンキではありますが、カモミール、レモンバーム、アンジェリカ、ペパーミント、キャラウェイシードといったハーブの成分がアルコールで抽出されており、これを2-3日続けるとスーッと良くなっていったのを覚えています。
それぞれの植物に異なる苦味成分が含まれていますが、これらは唾液の分泌を促したり、肝臓、胆のう、膵臓の動きも活発にしてくれる働きがあります。また、胃酸の分泌も増加し、脂肪の消化を助け、摂取した食べ物をより効率よく利用できるようなサポートをしてくれるのです。こういったことからも、食前や食後にお茶やハーブティーを飲んだり、消化機能が衰えている時にチンキや漢方をとるのも理に適っているということになります。
春の食材においても、冬の間に滞ってしまった代謝を促し、食べ過ぎや飲みすぎで疲れてしまった胃腸や肝臓を癒してあげるために、古くから伝えられてきた植物療法であるとも言えますね。
不調を感じた時、簡単に手に入る薬で対応することも手段ではありますが、まず自分の体の声に耳を傾けて、身近な植物や薬草で様子を見てみることも出来ると思います。特に毎日一生懸命働いてくれている消化器官には、ダンディライオンやターメリック、カモミール、ミルクシスル、アーティチョークといったハーブがおすすめです。ぜひお試しください。
AMPP メディカルフィトテラピスト
Elisabeth.M