食べ過ぎてしまったと感じた時に
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🌿植物と共にある循環する暮らし・・・フィトテラピー
年始はいろいろとイベントが多く、家族や友人と楽しく飲んだり食べたりする機会が多いもの。自然と食欲が増し、つい食べ過ぎてしまうこともありますよね。すると普段の食生活に慣れている胃や腸が疲れてきて、消化機能が弱り、胃もたれや便秘等を感じやすくなります。
こういった体のサインを感じた時にはまず、消化に時間のかかる赤みの肉や脂っぽいもの、小麦粉、砂糖を控え、野菜スープや柔らかく炊いたご飯等の胃腸に優しいものを食べると不調の回復を促すことができるかもしれません。
そしてもう1つおすすめしたいのが、ハーブティーです。ハーブは含まれる成分によりそれぞれ効果を発揮する場面が異なりますが、今回は中でも食べ過ぎによる胃や腸の不調に特化したハーブをご紹介したいと思います。
カモミール
これまでブログに何度も登場してきたカモミールは、お腹の不調を癒してくれるハーブとしては欠かせない存在です。
カモミールの歴史は古く、ギリシャでは紀元前から怪我や風邪などに内服としても外用としても使用されてきました。ハーブティーとしては主にジャーマンカモミールが主に使われていますが、その学名であるマトリカリア カモミラ(Matricaria chamomilla) にはラテン語の子宮に由来するマトリックスと、ギリシャ語の大地のリンゴに由来するカモミールという意味が含まれています。
ジャーマンカモミールはリンゴのようなマイルドでフルーティーな香りがしますが、ハーブティーとして熱湯を注ぐことにより様々な有効成分が溶け出します。主にα-ビサボロール、マトリシンといった成分は、炎症を抑えたり胃の粘膜を保護する作用に優れており、粘液質も加わることで特に消化不良、食べ過ぎによる荒れ、ガスの発生いった胃や腸のトラブルに働きかけてくれます。
カモミールティーにはハチミツやミルクも合います。1日2回ほど空腹時に飲むと効果が感じやすくなります。
ペパーミント
ペパーミントはお菓子や料理の風味付けとしてよく使われるハーブ。家庭で育てている機会も多いですよね。その歴史はカモミールと同様にとても古く、紀元前に遡ります。エジプトの書簡には便秘や臭いの予防として用いられていたという記録が残されており、なんとピラミッドには何千年も前のペパーミントの葉が残っていたとも言われています。
ペパーミントは成長が早く広がりやすいことでも知られていますが、最初の栽培は17世紀のイギリスだと言われています。その後様々な地域で栽培が広がり、ハーブティーを始めとした様々な形で楽しまれるようになりました。
ペパーミントと言えばスーッとする感覚を誰もが想像すると思いますが、その理由は含まれる精油成分であるメントールやメントンにあります。メントールは冷やす作用だけでなく、胃の緊張をほぐしたり、不快感を改善する働きもあります。また多くのハーブティーや紅茶、コーヒーなどに含まれるタンニンにも胃の粘膜を修復作用が期待されます。これによりペパーミントティーは胃腸の不調や酔い止めに飲むと気分を改善されるでしょう
ダンデライオン(タンポポティー)
春から夏にかけて黄色い花を咲かせるタンポポ。道路の隙間や石の下からでも元気に出てくるタンポポは雑草として嫌われがちな面もあります。
ヨーロッパからアジアにかけての広い地域に繁殖しているタンポポは、その葉の形がライオンの歯に似ていることから、ライオンの歯を意味するフランス語の”dent de lion”とも呼ばれています。古くから腎臓や肝臓、また胃腸の健康を促す作用があるとしてお茶の形で飲まれてきたタンポポですが、植物療法において書籍として登場したのは11世紀とやや遅い方になります。
ハーブティーとしては主に葉と根が用いられますが、葉には特に強い苦味成分が含まれています。この苦味成分が胃腸の粘膜を刺激することにより唾液や胃酸が分泌され、消化を促してくれます。また利尿作用や炎症を抑える働きもあるため、食べ過ぎ飲みすぎでデトックスをしたい時に飲むのにも最適です。
タンポポティーは、カフェインを含まずビタミンやミネラルが豊富であるため、子供や妊娠中にも飲むことができます。
ハーブには他にもコモンマロウやレモンバーム、セージと言った胃や腸の不調に働きかけてくれるものがあります。ぜひいろいろと試してみてくださいね。
☆カモミールとタンポポはキク科のアレルギーの方はお控えください。
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AMPP メディカルフィトテラピスト
Elisabeth.M