目を癒す自然の恵み
🌿植物と共にある循環する暮らし・・・フィトテラピー
秋も深まる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。一歩自然に出れば美しい紅葉が目にとても心地よいものですが、現代の生活ではそういった安らぎの時間は意外と少ないもの。多くの時間をパソコンや携帯の前で過ごし、ひとたび集中して作業をしたり読み書きをしていると時間を忘れ、気が付くと目が疲れているのを感じます。そんな時には少し休憩をとり、癒しの時間を作ってあげなくてはいけませんね。そこで今回は、目の疲れや乾きを和らげてくれるとっておきの植物とその使い方をご紹介したいと思います。
目の疲れをもたらす習慣

昔から本や新聞を読む、という習慣は私たちの生活の中に根付いていましたが、ここ20年で機械化が進み、プライベートでも仕事でもデジタル機器を通して字を読んだり書いたりする機会が圧倒的に増えました。いまやコンピュータや携帯等がないと生活が成り立たなくなっていますが、その分体や特に目への負担も大きくなっています。常にブルーライトを見続けたり、集中することで瞬きが減ったり、更に乾燥した空気の環境での作業により、目が乾き、重く疲れやすくなり、頭痛等も起こしやすくなります。これらはオフィスシンドロームの一つとも呼ばれ、定期的に休憩を入れたり、体を動かすことが勧められています。
目を癒す植物
ドライアイ、疲れ目には市販の目薬を手放せない、という方もいるかもしれませんが、植物には古くから目のトラブルに用いられてきたものが多くあります。
〇カレンデュラ

キンセンカとも呼ばれるカレンデュラは、古くから皮膚や粘膜の保護に使われてきたハーブです。タンニン、カロテン、フラボノイド等の成分が共に働き、赤みや痒みを抑え、皮膚や粘膜の修復に役立ちます。また目においては、痒みや乾きから保護し、疲れた状態からの回復を促してくれます。
使い方:ハーブティーを濃く煮出し、冷めてからコットンパッドに染み込ませ、10分ほど目の上に載せておく。
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〇アイブライト

あまり聞き馴染みのないハーブかもしれませんが、実は目の不調には最も推奨されているのが、アイブライト。「目が輝く」という意味を持つアイブライトは、ヨーロッパでは植物療法やホメオパシーにおいて欠かせない存在でもあります。カレンデュラと同様にタンニンやポリフェノールを含むほか、アウクビンという強い抗炎症作用を持つ成分を含んでいることから、様々な部分の炎症にも効果が期待されています。
使い方:ヨーロッパではアイブライトの目薬や軟膏が手に入りますが、目の疲れ、乾き、また充血などにはカレンデュラと同様にハーブティーで目の湿布をします。
〇コーンフラワー

ハーブティーとしてよく飲まれるコーンフラワーですが、実は外用にも役立つハーブの一つです。コーンフラワーはその色のもとともなっているアントシアニンの他、タンニン、苦味成分を含んでいます。アントシアニンはブルーベリーにも豊富に含まれているポリフェノールの一種で、抗酸化物質として、また眼精疲労への有効性もよく知られています。特にアントシアニンは、植物が紫外線から身を守るために作りだしている成分でもあり、私たちの目を老化や紫外線による影響から保護したり、疲れを和らげる助けをしてくれます。
使い方:コーンフラワーの目への使用として最も多いのが、芳香蒸留水です。芳香蒸留水はエッセンシャルオイルを水蒸気蒸留法で抽出する際にとれる副産物としても知られていますが、精油を微量に含むマイルドなハーブウォーターです。目の疲れ、むくみ、くまなどには、コットンパッドを2つ用意し、コーンフラワーの芳香蒸留水を吹きかけてひたし、目を閉じて10-15分くらい上に載せて使います。
目のトラブルにはこういったハーブでのケアもとても有効です。画面を見る時間の長い方は、間に休憩を入れることを忘れずに、そしてぜひ自然の力を使って目を労わってみてください。
AMPP メディカルフィトテラピスト
Elisabeth.M (プロフィールへ)