
マリアス訪問記 Ⅰ 〜ザルツブルクを歩く〜
🌿植物と共にある循環する暮らし・・・フィトテラピー
オーストリアの中北部に位置するザルツブルク。そこにオーガニックケアブランドのマリアスはあります。
マリアスは、1985年に創設者であるマリア・ピーパーさんが自身の畑で育てた植物を使い、手作業でオーガニックケア製品を作り、配り始めたところから始まります。もともと学校の教師をしていたマリアさんですが、自然と触れ合いながら自分でクリームやジェルを作り、人に喜んでもらうことに魅了され、オーガニックケアに人生を捧げることになります。この世界のいわゆる「パイオニア」として力を注ぎ、40年経った今年、ザルツブルク市内に初めてのショップがオープンしました。
そして6月の初め、遂に私もマリアスの新店舗を訪問することができました。その前に少しだけ、ザルツブルクの美しい街並みと歴史を写真と共にご紹介します。
歴史と芸術の街 ザルツブルク
モーツアルトやサウンドオブミュージックでも知られるザルツブルクは、オーストリア第4の都市。人口約15万人の毎日多くの人が訪れる美しい街です。昔から塩の交易や採掘が盛んであったことでも知られ、ザルツブルク(Salz=塩、Burg=城)という名前の由来にもなっています。また、今でも自然塩は非常に品質の高いものとして様々な場面で使われたりお土産の一つにもなっています。
街の中心にある中央駅から歩いて約5分。現在は市役所、図書館として使われている17世紀に建てられたミラベル宮殿が見えてきました。
実はミラベル宮殿自体は写真の逆側にあるのですが、映画サウンドオブミュージックの影響もあり、庭園の方が名所として訪れられています。季節によってその装いを変え、お天気が良いと後方にホーエンザルツブルク城も見えます。ウィーンのシェーンブルン宮殿と同様に、この庭園も一般市民に開放されていて無料で入ることができます。
この日は雨上がりのバラがきれいに咲いていました。雨水が残り、とてもみずみずしさがありますね。
いよいよ街中へと入っていきますが、ザルツブルグは新市街と旧市街に分かれており、旧市街地には歴史的建造物や伝統的な喫茶店などが集まっています。
道中にあらわれるサルツァッハ川を境に、写真左側が新市街、右側が旧市街と区別されていて、橋を渡って小道を進むと歴史地区に入っていきます。
基本的には歩行者天国になっており、左右に並ぶ店舗や喫茶店を楽しむことができます。1996年にはこの美しい街並みが評価され、ユネスコ世界遺産に登録されました。
少し狭くなったこのショッピング通りには、スーパーマーケットからお土産屋さんまで様々なお店が軒を連ねます。特にオーストリアの民族衣装であるTracht(トラハト)のお店はいくつもあり、現地の人がお祝いごとで着るために購入したり、観光客が記念に買い求めることもあります。伝統的に綿や麻、ウール、絹、革などの自然素材製で、地域によりカラーやスタイルが異なったりもします。今では日常生活で着ることこそなくなったトラハトですが、こうしてお店が残っているのは文化を維持する上でも大切なことだと思います。
そしていつも多くの人が集まっているのが、黄色が目立つモーツァルトの生家。ザルツブルクにはモーツァルテウムという音楽大学があったり、毎年夏に盛大な音楽祭が開かれることから音楽好きがよく訪れます。中は博物館になっていて、生活に使用された家具やピアノ、バイオリンなどが展示されていますが、その下にはなんとSPARというスーパーマーケットが入っているんですよ!こうして歴史的建造物と現代生活の一部が混在しているのもこの街の特徴かもしれません。
最後にオーストリアの伝統文化の一つでもあるカフェハウスをご紹介しましょう。カフェ フュルストはザルツブルクを代表する喫茶店の一つでもあり、1884年から続く老舗としてとても有名です。ドイツ語ではKonditorei(お菓子屋さん)ともいわれ、おいしいケーキやコーヒーを楽しむことができます。そして何よりフュルスト代表するお菓子が、オリジナルのモーツァルトクーゲルというチョコレートです。
オーストリアでは金色の紙にくるまれたモーツァルトクーゲルをどこでも買うことができますが、フュルストのオリジナルは大きさが通常の1.5倍ほどあり、中にマジパンやヌガーが入っていてとてもおいしいのです。ザルツブルクを訪れる際には、ぜひカフェ・フュルストまで足を延ばしてみてくださいね。
次回はマリアスの訪問の続きをどうぞお楽しみください!
AMPP メディカルフィトテラピスト
Elisabeth.M (プロフィールへ)