エッセンシャルオイルの姉妹「フローラルウォーター」

エッセンシャルオイルの姉妹「フローラルウォーター」

フローラルウォーター、又はハイドロレートとも呼ばれる芳香蒸留水は、エッセンシャルオイルを水蒸気蒸留法で抽出する際に得られる副産物です。




エッセンシャルオイルを抽出した後に処分されてしまっていたという歴史のあるフローラルウォーターですが、心身に与える良い作用が分かってきた現在では、アロマテラピーの1つとして欠かせない存在になりました。
エッセンシャルオイルのような濃縮した強い成分ではなくマイルドな作用を持つフローラルウォーターは、スキンケアやアロマスプレーとして希釈することなく簡単に使うことができるところも魅力です。

フィトテラピーのレッスンの中で、一度ラベンダーの水蒸気蒸留を実験したことがありますが、抽出されたばかりのフローラルウォーターは香りが何とも言えなく良かった記憶があります。そんな香りと作用を併せ持つフローラルウォーターにはどのような魅力が隠されているのでしょうか。



フローラルウォーターの抽出


 

 

エッセンシャルオイルの抽出方法には、水蒸気蒸留法、圧搾法、溶剤抽出法、CO2抽出法などがあり、植物の部位や種類により異なりますが、多くの場合水蒸気蒸留法により抽出されます。図のように容器に植物を入れ、熱することで発生する水蒸気を冷却し再び液体に戻します。この際、上に浮いている油分がエッセンシャルオイル、下に溜まった水分がフローラルウォーターとして分離されます。

同じ抽出作業の中でできる2種類の物質ですが、フローラルウォーターはエッセンシャルオイルよりも濃縮度がかなり低いことから、直接皮膚に塗ることができるというメリットがあります。また私たちの体は約70%が水でできているため、水溶性であるフローラルウォーターはよく吸収されます。それにより植物が持つ有効成分をより素早く取り込むことができるのです。

 

  

フローラルウォーターの使い方

エッセンシャルオイルと同様に植物により含有成分が異なりますが、フローラルウォーターには皮膚の水分を保たせる、抗酸化物質を含有している、肌荒れを防止してくれる等、特にスキンケアに最適な働きがあります。また成分に含まれるわずかなエッセンシャルオイルが程よく香り、フレグランスとしての使用もおすすめです。


 

〇使い方の例

・夏場や運動後の体が熱をもっている時のクールダウンに
(特に首元や腕、足に吹きかけると良い)
・日焼け後のサンケアに
(コットンをフローラルウォーターで湿らせ湿布すると良い)
・化粧水やパックとして
(無添加のフローラルウォーターはphが皮膚と近いため、肌を引き締め、保湿膜を強めてくれる)
・ニキビや虫刺され、怪我などのトラブルに
(患部に直接吹きかけたりコットンに湿らせてパッティングすると良い)
・ピロースプレーやルームスプレーとして
(寝る前や家を出る時などにスプレーすると良い)
・髪を洗った後のヘアケアスプレーとして
(特に冬場の乾燥した頭皮に吹きかけてマッサージすると良い)

  

 

フローラルウォーターの使用に際して


フローラルウォーターを選ぶ際にも、エッセンシャルオイルと同様に品質をきちんと確かめる必要があります。植物に農薬や化学薬品などが残留していると、長期使用により知らず知らずの内に皮膚を通じて体に取り込まれてしまう可能性もあります。まずはオーガニック品質のもので成分の表示がきちんとされているものを選ぶことが大切です。

本来フローラルウォーターはその成分上、保存状態がきちんとしていれば保存料などを添加しなくても問題のないものですが、ケア商品としてアルコールやグリセリンなどの防腐剤が添加されているものも多くあります。その際には全成分がオーガニック品質であることも確認すると良いでしょう。また肌の弱い方はパッチテストを行うことをおすすめします。

フローラルウォーターは日の当たらない涼しいところに保存してください。特に暑い夏には冷蔵庫で保管してください。クールダウンにもおすすめです。

 

 

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AMPP メディカルフィトテラピスト
Elisabeth.M



参考文献
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