サステナビリティを選択する
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近年「持続可能性」や「サステナビリティ」という言葉をよく耳にするようになりました。
この言葉の発祥地でもあるヨーロッパ、特にドイツ語圏では持続可能な暮らしを意識した習慣が随所に見られますが、ここ2年ほどはパンデミックの影響もあり、例えば使い捨てを減らすといった、それまで意識的に行われてきたことが難しくなったという現状もあります。
そんな世の中であるからこそ、もう一度「持続可能性」の本質について考えてみたいと思います。
「持続可能性」という考え方は一体どこから?
この持続可能性(独:Nachhaltigkeit)という言葉を初めて使ったのは17世紀、ドイツのハンス・カール・フォン・カルロヴィッツでした。
その当時、様々なところで使用されていた木はとても重要な資源で、それに伴い森林の伐採も深刻な状況になっていました。
そこでカルロヴィッツは著書の中で初めて「持続可能な森林経営」を唱えました。
また彼は、その後ヨーロッパの他の国々を旅する中でも、育つ木よりも失われている木の方が多いことに気が付きました。
そして原材料として木をただ無駄にすることは、最終的には経済全体、ひいては私たち人間にも被害を及ぼすことになるだろうという結論に達しました。
これは300年も前の話ではありますが、カルロヴィッツは生態学や経済のどちらかだけに目を向けたのではなく、環境と社会を結び付けることに視点を向けていました。なぜなら、「人間は自然に対して行動するのではなく、自然と共に行動するべきだ」という考えが根本にあったからです。
私たちにできること
行動に移すことには勇気のいることもありますが、意識をして暮らすことは今からできることだと思います。
日本でもレジ袋の削減はようやく浸透してきましたが、マイバッグ、マイボトル等を積極的に使ったり、例えば家では、使わないコンセントを抜いて節電を心掛けることもできます。
また、買い物をする際にはできるだけ地元の季節にあった食材を選ぶ、身に着けるものは自然素材を選ぶ、という行動もその一部ではないでしょうか。
最後にオーストリアの洗剤スタンドについてご紹介したいと思います。
環境先進国の1つと言われているオーストリアですが、洗剤の種類によっては、1つ使うと次回からそのスタンドで洗剤の中身のみを購入することができます。これによりボトルを捨てることがなく、お金の節約にもなります。
こういった取り組みは1人、2人、と増えていくことで社会の変化にも影響が出てくることだと思います。私もその一部である、ということを意識して暮らすことが第一歩になるのではないでしょうか。
次回はティームセブンジャパンでご紹介しているアイテムたちにフォーカスを当てていきたいと思います。