ハーブティーの種類と淹れ方
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一口にハーブティーと言ってもハーブ系やフルーツ系、スパイス系などの様々な種類がありますが、どのハーブティーが一番お好きでしょうか?またどのハーブティーを一番よく飲んでいらっしゃいますか?
どのハーブティーもお湯を注いで飲むスタイルが一般的ですが、1つ1つをよりおいしく飲むために、実は種類ごとに異なった淹れ方があるのです。今日はハーブティーの茶葉を種類や部位に分けて、それぞれの淹れ方をご案内します。
茶葉の種類と特徴
植物の部位を花、葉、樹皮、根、果実とみていくとそれぞれ硬さが異なっています。また各ハーブティーに含まれる成分やその量も全く異なります。
植物には、ビタミンやミネラル、エッセンシャルオイル、苦み成分、タンニン、フラボノイドなどが含まれています。エッセンシャルオイルは芳香成分とも呼ばれ、お茶を淹れた時のいい香りはここから来ています。苦み成分には食後にスッキリさせてくれる働きがあり、フラボノイドは若々しさを保たせてくれます。
このような成分を残しながらそれぞれの部位に合う淹れ方を選ぶことで植物がもたらす恩恵を上手に取り入ることができます。そんな淹れ方を3つご紹介します。
1.アンフュージョン(蒸らす)
花びら、葉、種は成分が溶け出しやすいため、熱湯を注いでお茶を淹れるとおいしくいただけます。茶葉の大きいものは細かくなるように揉み、種は潰しておくとより風味が出ます。
目安としては、茶葉3摘み(約小さじ1)に対して熱湯を150mlほど注ぎ、5-10分待ったら飲み頃です。
この方法に適したハーブは、レディースマントル、エルダーフラワー、ラズベリーリーフ、レモンバーム、ペパーミント等があります。
ポイントはどんなスタイルの容器でも熱湯を注いだらしっかり蓋で覆っておくこと、そうすれば蒸気と一緒に逃げてしまうエッセンシャルオイルを残すことができます。
2.デコクション(煮出し)
フルーツの実、樹皮、根は少し煮出すことが成分とうまみをしっかり引き出すコツです。小さじ1に対してコップ1杯の水を鍋に入れ、火にかけます。沸騰したら弱火にし、5分ほど煮出します。その後火を止め更に5-10分ほど蒸らします。
短時間にきっちり煮出すことでビタミンやミネラルはとどまり、成分を十分に出すことができます。長く出し過ぎると濃くなってしまうので注意が必要です。
この方法に適したハーブはローズヒップ、ハイビスカス、ストロベリーフルーツティー等です。
3.マセレーション(水出し)
粘液質を多く含んでいるハーブは、高温に弱いため水出しがおすすめです。小さじ1杯の茶葉にコップ1杯の水を注ぎ、少し混ぜて5-8時間置いておきます。その後、茶こしやコーヒーフィルターで濾してお召し上がりください。
このように植物やその部位により淹れ方を変えることで、ハーブティーの風味や特性をより強く引き出すことができます。濃く出したハーブティーにおいては、大量に飲み続けず、1日1杯程度を目安にお楽しみください。
メディカルフィトテラピスト
Elisabeth.M